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VTuberモデルキャラクターデザイン

  • 執筆者の写真: 誠也 今野
    誠也 今野
  • 2月24日
  • 読了時間: 5分

こちらでは私が手掛けたVtuberのキャラクターデザインの一例をご紹介いたします。

紹介するVtuberは酔又ねるかさんのラフから原画、立ち絵までです。


ゼロからイチにする。

前提条件として今回のプランでは修正回数無制限での制作です。

デザインの持ち込みはなく、朧気なイメージもないところからのスタートでした。しかし今回のご依頼は三人組のVtuberグループ全員分のお仕立てを担当することになりましたので、グループ内での役割を手掛かりにデザインを進めることができました。 第一回目のヒアリングでは「グループコンセプト」「メインカラー」「キャラクターコンセプト」「髪型(長い短いくらいでも可)」「衣装の方向性(露出度など)」を考えてもらいました。また、好きな版権キャラクターやその画像をいくらか見繕っていただきました。

配信内容についてもどういう層をターゲットにどんなヴィジュアルで刺すかということもなかったので演者自身が気に入って動かせるデザインに方向性を定めました。


話し合いも紆余曲折ありましたが簡潔に結果だけ述べます。

・グループコンセプト

 人間に擬態して社会に溶け込む人外シェアハウス

・メインカラー

 青(サブに黒)

・キャラクターコンセプト

 猫又の擬人化

衣装の方向性

 和装

・好きな版権キャラクター

 2B(ニーアオートマタ)雲仙(アズールレーン)

話し合いの様相から一旦、目に見える形で出した方が良いと判断して簡単なラフを一点提示しました。

簡単なラフ第一弾。想像を刺激して次の案への足掛かり
簡単なラフ第一弾。想像を刺激して次の案への足掛かり

第一声で尻尾は細い方が良いとありましたので次はそうしようと思いました。また、いろいろデザインの方向性で迷っていると和ゴスというジャンルを見つけてきてくれました。こちらは実写でしたが中でも気に入った衣装の画像をいくつか提示してもらい次のデザインへの手がかりとしました。

ラフ第二弾。ゴシック要素は色と装飾品から取れそうなのでおとなしめの和装にしました。
ラフ第二弾。ゴシック要素は色と装飾品から取れそうなのでおとなしめの和装にしました。
第二弾ラフのカラーラフ
第二弾ラフのカラーラフ

黒が強すぎるのでいくつか提案させていただきました。ヘアカラーを白黒のツートンにして黒をリアルブラックではなく濃紺のような黒に見えるほど濃い青に変えていきます。また、衣装の露出度をもっと大きくしていこうと話し合いました。

第三弾ラフ。話合いも含め前回のラフまでに得たインスピレーションを余さず形に落とし込みました。
第三弾ラフ。話合いも含め前回のラフまでに得たインスピレーションを余さず形に落とし込みました。

顔の造形は2Bのクールで少し無機質な感じを目指しました。髪のツートンカラーはピシッと分けないように気を付けました。全体のカラーリングで青を全面に出しすぎないようにして落ち着いた印象にしております。

ピアスがアイデンティティらしいので思案中。和装の帯ではなく、和ゴスのコルセットもかわいい。などとにかく思ったこと感じたことをなるべく多く言葉にしてもらいました。

ヘアスタイルに迷っていたようなのでロングウルフっぽいものを提案。帯をコルセットに変更したので全体的に凛々しい印象にまとめなおした
ヘアスタイルに迷っていたようなのでロングウルフっぽいものを提案。帯をコルセットに変更したので全体的に凛々しい印象にまとめなおした

コルセットよりゴツいベルトの方にしてほしいとの要望でしたので印象に合う画像を数点提示していただきました。また、衣装の方でも左右非対称か左右対称かで私自身が悩んでいたので同時に提出いたしました。

ゴツベルト変更、袖の左右対称の提案。
ゴツベルト変更、袖の左右対称の提案。

左右対称の袖の長い方が良いという判断が出ました。模様はスタンプや画像を雑に張り付けているだけなのでその話し合いもしました。

第四弾ラフ。順調に方向性が決まってラフはここで完成しました。
第四弾ラフ。順調に方向性が決まってラフはここで完成しました。

インナーカラーを抜けるような鮮やかな青にしました。全体に青みを出しつつも青が主張しすぎないよう気を配りました。方向性は定まったのでしっかり今までの積み重ねを形にしていきます。衣装の柄は植物、蝶々、猫のモチーフなど好きなものをいくつか出していただきました。

第一弾原画。
第一弾原画。

ラフからしっかりめに描き起こしました。柄は植物系の和柄を商用利用可能素材から探してきました。色のバランスから今までの積み重ねを思い出しつつデザインを固めていきます。妖怪のようなものをモチーフにしているのでもう少しボロ感があると良いとの声がありました。

衣装にボロ感を出しました。
衣装にボロ感を出しました。

私はこの当時では聞いたことすらなかったコルセットピアスを付けてみてほしいと提案がありました。いただいた画像や調べた画像から自分なりに落とし込んで描いてみました。

また、しっぽに鳥を止まらせてほしいと要望がありました。眷属らしいです。

第二弾原画。大きな形はほとんど決定し、細かいところの調整を残すのみとなりました。
第二弾原画。大きな形はほとんど決定し、細かいところの調整を残すのみとなりました。

尻尾に装飾を足そうとして鈴を提案しました。その後やっぱり全体的にピアスでまとめたいとの意向でしたのでフープ型やバー型などいくつか提案したところフープ型に決まりました。

デザインとして90%ほど完成したと見たので原画としてしっかりと描き込み始めました。その過程でもっと思い切って露出増やした方が分かりやすいのかもと思い至りました。二案として露出を増やしたデザインを提案しました。露出を広げると足元がすっきりし過ぎてしまったので膝に拘束具のようなデザインの装飾を付けました。

露出を広げる案を採用していただきました。構造を想像しながら原画を完成させます。

原画完成。これを元に動かすためのイラストを制作します。
原画完成。これを元に動かすためのイラストを制作します。

クリエイターによっても描き方は様々ですが、私はラフから原画を起こしてこれを元に動かすための一枚絵を描くという進め方をしております。

このあと色味調整や目のデザインに肉球を入れる、口内に舌ピアスとスクランパーを装着させるなど細かいブラッシュアップを経て立ち絵が完成します。

パーツ分け立ち絵完成。
パーツ分け立ち絵完成。

完成しました。自分一人ではこのような素晴らしいデザインに至ることはできませんでした。これはどのモデルでも同じことですがクライアント様のこだわりが道しるべとなって自分の表現を何歩も先へ進ませてくれるのだと思います。今こちらを見てくださっているご依頼を検討の方は意思をもってこだわりを伝えていただければ嬉しいです。全力で良いものができるようご助力いたします。


 
 
 

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